シリコンドールについて   これまでのドールは木やセトモノ、近年ではウレタンキャスト、ソフトビニルなど硬質なプラ素材でできたものでした。しかしここ数年でシリコンゴムやソフトウレタンなどの柔らかい材質のドールが登場してきます。これらはただ単に表面が柔らかいというだけではなく、内骨格にポージングを撮らせて表面素材はそれに従って形を合わせるので、これまでの硬いドールとは違い、可動部分を切り離さなければならない制約が無く、関節を設ける必要がなくなったのです。

そのことから、これまでの硬いドールは外骨格ドール、やわからいドールは内骨格ドールと分類分けされますが、その柔かい方のドールは関節が無いことからシームレスドール(関節の無いドール)とも呼ばれます。

東京ドールの製品は、ドイツ製の医療用シリコンを使用し内骨格がそれを支えていますので、シリコン・シームレスドールということになります。そしてまた、内骨格はワイヤーフレーム構造なので機械構造の骨格とは違い、かなり自由度の高い自然なポージングが可能になりました。





 
楽しみ方について   古来よりドールは呪具として存在していましたが近代に近づくにつれて子供を軸とした愛玩具としての性格が強くなり、近年では着せ替えや展示を楽しんだするものになってきました。ネットが発達してきた最近においては更に発展して、自らコーディネートしたドールをウェブコミュニティで見せ合うなどのコミュニケーションツールとしての性格も強くなってきています。

それらが加熱してくると、ドール衣装がネットを介して豊富に供給されるようになり、やがてドール専用の撮影ブースを作ったり、散歩や小旅行にドールを同行させSNSで映える写真を撮っては多くの同好者と共有し楽しむ流れができていきます。

シームレスドールはそうした中で、可動部の関節が無いという強みを生かし、肌の露出の多い水着や魅惑的な衣装に着せ替えた時にも対応できる存在として誕生し発達してきました。そんなより親密になれそうな東京ドールのシームレスドールをオルタナティブな同居人として異次元生活を楽しむのも癒しの一つになることでしょう。





 
運用について   シームレスドールの特徴でもあり難点でもある部分は、表面にタックと呼ばれる油分がにじみ出る現象が多かれ少なかれ発生してしまう点にあります。シームレスドールの主な原料としてシリコン、ソフトウレタン、TPEが挙げられますが、どれも可塑剤を使い柔らかい風合いを保たせているためにタック現象は出てしまいます。

表面の粘度があるのでホコリが定着しやすい、油染みが出やすい、衣装が着せ付けにくい…などの弊害が発生してしまいます。ですので定期的に衣装を全部脱がせて、ポンプ式の泡石鹸などで塗装が剥がれないように優しく洗浄するか、ヘキサン(ノルマルヘキサン)と刷毛で洗浄する必要が出てきます。これはとても面倒な作業のようですが、それもコミュニティにアップするコンテンツの一環として考えると楽しみ方の一つに変わったりもします。

洗浄後は表面保護と衣装の滑りをよくするために保護パウダーを化粧用パフなどで塗布します。ただ、衣装の滑りを良くすると言っても長袖シャツなどを着せる時には指が袖の中で引っかかり裂けの原因にもなりますので、その場合は指や手首全体にラップなどを巻いて袖を通す必要があります。

また、内骨格は激しく動かしたり頻繁に動かしたりすると金属疲労を起こし骨折の原因にもなりますので、極力ゆっくりと姿勢を変えたり、万歳と気をつけを交互に繰り返すような変化の大きいポージングを短時間の間に頻繁に行わないようにしてください。




 
受注生産について   シリコンシームレスドールはその性格上、受注をいただきご入金を確認してからの製造となります。また、内骨格の製造から型へのセッティング、注型、後処理、メイク・塗装など、多くの工程を全て手作業で行いますので、現在は6〜8週程度のお時間をいただきますこと予めご了承ください。

東京ドールの人形は、医療先進国ドイツの高級医療用シリコンを使用しており、ブリード現象や経年劣化が非常に少ないものです。また内骨格も柔軟性や耐久性に優れた銅や真鍮を多く使用しておりますので、丁寧に扱えば末長くお付き合いしていただけるものとなっております。

皆様のドールコレクションの末席にでも加えて頂けましたら、きっとご満足いただけるものと願っております。




 
周辺アイテムの入手方法   東京ドール製品は、市販されている多くのウィッグ、衣装、靴やかばんなどのアイテムと合わせることができます。1/3スケールドール、あるいは40cmドール〜60cmドールなどのスケールを意識して、ドールショップやドールイベント、またアマゾンなどのネットショップなどで入手し、オリジナルのコーディネイトをお楽しみいただけます。



 


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